パイナップルの栄養素とブロメラインの効果

パイナップルの栄養素

パイナップルは、南米や東南アジア、中国、ハワイなどの熱帯や亜熱帯地域で栽培されている食用果物であり、独特の香りと甘みが特徴です。世界中で愛されているこの果物は、糖質、タンパク質、ビタミン類などの栄養素を豊富に含んでいます。甘くてジューシーなパイナップルは、健康と美容に役立つ栄養素が豊富に含まれています。ビタミンB1, B2, Cやβ−カロテンなどが含まれ、これらのビタミンは新陳代謝の促進、疲労回復、皮膚の健康維持に役立ちます。食物繊維が豊富で、カリウムも150mg含まれており、血圧の正常化やむくみの予防に効果的です。

 

パイナップルの主な栄養素(100gあたり)

  • エネルギー: 54 kcal

    • 身体活動のエネルギー源として必要です。

  • たんぱく質: 0.6g

    • 体の構築・修復に必要な成分です。

  • 脂質: 0.1g

    • エネルギー源として利用され、細胞の構造にも関与します。

  • 炭水化物: 13.7g

    • 主なエネルギー源として体内で利用されます。

  • 食物繊維総量: 1.2g

    • 腸内環境の改善や便通の正常化に貢献します。

  • カリウム: 150mg

    • 体内の水分バランスや神経・筋肉機能の維持に関わります。

  • β−カロテン: 37μg

    • 抗酸化作用を持ち、免疫力の向上や皮膚の健康に貢献します。

  • ビタミンB1: 0.09mg

    • 糖質の代謝や神経機能の正常化に必要です。

  • ビタミンB2: 0.02mg

    • 体内エネルギーの生成や皮膚・粘膜の健康維持に役立ちます。

  • ビタミンC: 35mg

    • 抗酸化作用、コラーゲン生成、免疫機能の強化に寄与します。

  • 食塩相当量: 0g

    • 適切な摂取量で水分バランスと血圧を維持します。

       

ブロメラインについて

さらに、パイナップルは古くから民間医療や薬用植物としても利用されてきました。その背景には、「ブロメライン」という成分の存在があります。ブロメラインは、パイナップルに含まれる主要なタンパク質分解酵素であり、多岐にわたる産業分野での利用が行われています。食品産業では、肉を柔らかくする効果や製菓の工程での使用、化粧品業界では、皮膚のピーリング成分としての活用があります。

ブロメラインは抗菌、抗炎症、抗ガン、抗浮腫、抗血小板、抗凝固、繊維素溶解、抗血栓などの薬理学的作用を持っているとされています。ブロメラインの発見は19世紀後半にさかのぼりますが、1957年に果実よりも茎部分に高濃度で存在することが明らかにされました。そのため、茎からのブロメライン抽出が一般的となってきましたが、環境的観点から、芯や葉、果皮などの廃棄部分からの抽出も注目されています。

 

ブロメラインの効果

ブロメラインは、私たちの日常生活の中で様々な場面で利用されています。例えば、食品産業では、お肉を柔らかくするためや、お菓子やパン作りの工程で、さらにはビールの清浄化や酵素による色の変化を防ぐためなど、様々な場面でこのブロメラインが使われています。

また、女性には特に嬉しい情報として、化粧品産業でもブロメラインは活躍中。皮膚の古い角質を取り除くピーリング成分として使われているんですよ。肌がスベスベになるのも、このブロメラインのおかげかもしれませんね。

さらに驚くべきは、医薬品や医療の世界でのブロメラインの利用。抗菌や抗炎症、さらには抗ガン活性など、多岐にわたる健康効果が期待されています。手術後の回復や胃腸の調子を整える効果、変形性関節症の緩和や副鼻腔炎の改善など、身体のさまざまな部分でブロメラインが私たちをサポートしてくれるのです。

最近の研究では、新型コロナウイルスに対する感染を阻害する活性も示唆されています。まさにスーパーフルーツ、パイナップルの驚きの力を、これらの効果から感じることができるでしょう。

 

ブロメラインの効果まとめ

  • 食品産業での利用例:

    • 肉の軟化

    • 製菓・製パン工程

    • タンパク質加水分解物の製造

    • ビールの清浄化

    • 酵素褐変防止

  • 化粧品産業での利用:

    • 皮膚のピーリングの有効成分として

  • 医薬品や医療分野での効果や用途:

    • 抗菌活性

    • 抗炎症活性

    • 抗ガン活性

    • 抗浮腫活性

    • 抗血小板活性

    • 抗凝固活性

    • 繊維素溶解活性

    • 抗血栓活性

    • 胃腸炎における消化促進

    • 創傷・火傷の治癒

    • 外科手術後の回復

    • 変形性関節症

    • 副鼻腔炎

    • 抗生剤の吸収促進

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