
ドライパイナップルの作り方完全ガイド
パイナップルは、南アメリカ原産の熱帯植物です。パイナップルは、数世紀にわたり栽培されてきました。17世紀にヨーロッパに紹介され、最初は晩餐会などで出される贅沢品となりました。1820年代以降、ハワイ諸島のプランテーションでパイナップルが栽培されはじめました。
現在、世界のトロピカルフルーツ生産において3番目に生産量が多いのがパイナップルです。2023年時点では、フィリピン、コスタリカ、ブラジルが世界のパイナップル生産の約3分の1を占めています。パイナップルは成熟するまで2〜3年かかりますが、収穫されたときが一番美味しい状態です。ちなみに野生のパイナップルは主にハチドリによって受粉されます。
トップ10のパイナップル生産国(単位」1,000Mt/年間)
-
フィリピン - 2,702.55
-
コスタリカ - 2,624.122
-
ブラジル - 2,455.692
-
インドネシア - 2,447.24
-
中国 - 2,220.26
-
インド - 1,799
-
タイ - 1,5532.51
-
ナイジェリア - 1,508.2
-
メキシコ - 1,208.25
-
コロンビア - 882.63
パイナップルの栄養素と利点
パイナップルには多くの栄養素が含まれ、健康上多くの利点があります:
-
免疫システムを強化し、強い骨を作り、消化を助けるビタミン、酵素、抗酸化物質が豊富に含まれる。
-
生のパイナップルは低カロリーで、1カップあたりのカロリーはわずか74カロリー。
-
パイナップルは脂肪ゼロ、コレステロールゼロ、塩分も少ない。
-
心臓病や関節痛などの細胞損傷を防ぐビタミンCが多く含まれており、また皮膚のダメージを防ぎ、コラーゲンを形成するのにも役立つ。
-
免疫システムを強化し、また消化不良の治療法として使用できる酵素、ブロメラインを含む唯一の果物。
-
ドライパイナップルには高い食物繊維が含まれる
-
マンガン、銅、カリウムなどのミネラルも乾燥フルーツに含まれています。
パイナップルの主な栄養素(100gあたり)
-
エネルギー: 54 kcal
-
身体活動のエネルギー源として必要です。
-
-
たんぱく質: 0.6g
-
体の構築・修復に必要な成分です。
-
-
脂質: 0.1g
-
エネルギー源として利用され、細胞の構造にも関与します。
-
-
炭水化物: 13.7g
-
主なエネルギー源として体内で利用されます。
-
-
食物繊維総量: 1.2g
-
腸内環境の改善や便通の正常化に貢献します。
-
-
カリウム: 150mg
-
体内の水分バランスや神経・筋肉機能の維持に関わります。
-
-
β−カロテン: 37μg
-
抗酸化作用を持ち、免疫力の向上や皮膚の健康に貢献します。
-
-
ビタミンB1: 0.09mg
-
糖質の代謝や神経機能の正常化に必要です。
-
-
ビタミンB2: 0.02mg
-
体内エネルギーの生成や皮膚・粘膜の健康維持に役立ちます。
-
-
ビタミンC: 35mg
-
抗酸化作用、コラーゲン生成、免疫機能の強化に寄与します。
-
-
食塩相当量: 0g
-
適切な摂取量で水分バランスと血圧を維持します。
-
ドライパイナップルの栄養価
ドライパイナップルは、乾燥プロセス中にビタミンCの一部を失いますが、その多くの栄養価は保持されます。カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、ビタミンA、C、K、葉酸を摂取できます。また、消化器系が正常に機能するために必要な食物繊維の割合も高くなります。ドライパイナップルには微量のビタミンE、鉄、亜鉛、チアミン、ナイアシン、リボフラビンを含んでいます。
さらに、ドライパイナップルには、ブロメラインが含まれています。ブロメラインは炎症を抑える酵素です。炎症は体内の臓器や組織に悪影響を及ぼします。慢性炎症は、糖尿病、心臓病、関節炎、がんのリスクを高める可能性があります。慢性炎症はまた、アルツハイマー病の発症と関連付けられています。ドライパイナップルを定期的に接種することで炎症を予防できる可能性が高まります。
パイナップルは完熟のものを
ドライパイナップルを作る際は、糖度を高め腐敗しにくくするために、完熟したパイナップルを使用します。パイナップルは熟すと、外皮が緑からより均一な黄色に変わり、指を押し付けるとやや弾力が出ます。また、パイナップルの底部が香り立ちます。食材の乾燥とパイナップルの下準備を行う前に、台所、機器、手が清潔で消毒されていることを確認しましょう。
パイナップルの下処理(カット)
完熟パイナップルを切る前に硬い外皮と芯を取り除く必要があります。まずパイナップルの上部と下部を切り落とし、それを立てた状態でカッティングボードに置き、両側を切って皮を剥ぎ取ります。
その後、パイナップルを半分に切り、それをまた半分に切ります。各パイナップルの四半分から淡い芯を角度をつけて切り取ります。この後、パイナップルを小さなピースにカットします。乾燥時間を短縮するために、厚さは約1cmかそれ以下にしてください。下処理をしたら、清潔なタオルで果物を注意深く乾かして湿気を取り除き、準備完了です。
果物を乾燥させる3つの方法:①天日干し、②オーブンの使用、③食品乾燥機自宅でパイナップルを乾燥させる方法(オーブン)
オーブンでのパイナップルの乾燥方法
オーブンを使用すると、簡単に美味しくて栄養価の高いドライパイナップルを作ることができます。
-
オーブンを140°Cに予熱します。
-
パイナップルをベーキングペーパーを敷いたトレイに並べます。
-
はじめに60分焼き、その後ひっくり返して、30分焼きます。くっつかないように、均等に乾燥させてください。
-
乾燥状態を確認し、必要ならばさらにもう一度ひっくり返して30分焼きます。
-
網に乗せて、冷却します。(1日常温で冷まします)
食品乾燥機での乾燥
基本的には食品乾燥機のマニュアルに従ってください。食品を食品乾燥機で乾燥させる際にも温度をコントロールする必要があります。最初はから60°Cから75°Cの間で始め、食品が乾燥するにつれて温度を下げます。食品乾燥機で果物を乾燥させるのには6から12時間程度かかります。トレイの順番を変更したり(上のトレイを下に移動など)、間隔を空けて果物をわずかに回転させて均等に乾燥させ、乾燥プロセスをスピードアップできます。
屋外での天日干し
天候・気象状況は地域によって異なるため、実用的ではない場合もありますのでご注意ください。乾燥が雨で中断される場合に備えて、オーブンで完了できる量で乾燥させてます。パイナップルが温かく湿っていると、酸っぱくなったりカビが生えたりします。交通排気ガス、ほこり、人、鳥、動物から遠ざけた場所を選んでください。日光が当たる車内でも、少量なら乾燥できますが、通気のために窓を開けます。
手順:乾燥用のトレイを、薄手の布などで覆います。前処理後、果物を布で覆われたトレイに広げます。ほこりと虫を防ぐのに役立つように、食品の上にチーズクロスまたは他の薄手の材料を一層置きます。トレイに食品を載せ、動物や人々が近づかないように屋根や他の高い場所に置きます。毎晩、または露が食品を湿らせないように、積まれたトレイを家に持ち込んでください。一般的に、条件が適している場合、果物は2から4日で乾燥します。
保存方法
パイナップルをおやつ用に乾燥させ、1週間または2週間以内に消費する予定の場合は、密閉容器またはジップロックに入れて保管できます。パイナップルを完全に冷ましてから移してください。
長期保存の場合
パイナップルを透明な密閉容器にゆるく詰めます。1週間間隔で湿気や結露の兆候をチェックし、スライスがくっつかないようにするために軽く振ってください。湿気の兆候が現れた場合、再乾燥させることもできますが、カビがないことを必ず確認してください。
1週間後に湿気やカビの兆候がない場合は、長期保存のためにパッケージできます。 きれいな密閉容器で保管します。長い寿命を保つために真空パックを使用します。
容器を頻繁に開封することを予期している場合や、湿度の高い地域に住んでいる場合は、湿気吸収剤を使用します。 容器に日付とその他の重要な詳細をラベルに記入します。
容器を冷暗所に保管します。